フィルムの保存方法
ー 変換後もフィルムは大切に保管してください ー
フィルムに込められた思いを残すために、技術の進歩によりさらに優れた変換方法が現れた時のためにオリジナルのフィルムを専用の乾燥剤と保管袋で保護しませんか?
高温多湿でフィルムに及ぼす影響
フィルムは湿度にとても影響をうけやすく、高温多湿の状態で長年保存されていると加水分解を起こします。
その状態を「フィルムの劣化」と呼ばれることが多く、化学的には「ビネガーシンドローム」と呼ばれる事で知られています。
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酢酸臭
不燃性のトリアセテートが材質のフィルムは、湿気を含む事により中の分子が破壊を起こし、やがて酸っぱい嫌な臭い(酢酸臭)を放ちます。 フィルムの缶を開けた時に酢酸臭を感じたら、分解が始まっています。分解は一度進行すると止めることができません。
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加水分解の進行
さらに加水分解が進むとフィルムがベタベタと溶けて、フィルムの巻いている状態に固まってしまい剥がすことが困難になります。やがてそのベタベタとした状態が乾燥し、塵のように粉々に砕けてしまう状態になります。
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カビ
多湿な環境では、フィルムはゼラチン成分も含まれている事から、長年でカビも付着することもあります。ゼラチンの中に入り込んだカビはフィルムのコマにステンドガラスのように映り込みます。この状態になってしまうと除去する事ができません。
その他では、フィルムの色が抜け落ちたり、変色したりする状態になることもあります。 まさに高温多湿の影響はフィルムにとって最悪であるといえます。現在のデジタル化技術の復元では、退色はカラコレで当時の色合いに近づけたりすることはできますが、 カビや、加水分解を起こしてしまったフィルムは復元する事が出来ません。(目立たなくすることはできますが取り除くことはできません。) フィルムの一コマずつを画像として手作業で保存する方法もありますが、1秒間に18コマ、24 コマ進むフィルムは数分の作品でも数千コマに及ぶ枚数がになりますので、それを一コマずつ撮影するとなると膨大な作業時間となり現実的ではないといえます
専門の保存袋と乾燥剤を使うことでより確実に大切なフィルムを保存することが可能です。
フィルム保存プランのご提案
ー 大切なフィルムを保護する為の保存プラン ー
料金: 8ミリ/16ミリフィルム1巻につき 550円(税込)
- フィルムの劣化状態を鑑定し、劣化が見られる場合はフィルムを再度巻き直します。
- 塵や埃、水分、酸素などの浸入や放出、匂いも防ぐガスバリア性のあるアルミ封入袋
- フィルム専用酸と湿気の吸収剤モレキュラーシーブ*を封入
※コダックが開発した『モレキュラー・シーブ』は酸と湿気の吸収剤で、「ビネガー・シンドローム」を抑制する働きがあります。現像済のフィルムを保存する際、フィルムの容器に『モレキュラー・シーブ』を入れ、密封するだけでフィルムを乾燥した状態に保ち、フィルムのベースと色素が期待通りの保存寿命を実現できるようになります。